上越沖海鷹海脚メタン湧出域の過去32,000年の岩相変化と有孔虫層序
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Plantonic and benthic foraminifera are analyzed with 11 sediment cores recovered from the Umitaka Spur area of the Joetsu Basin off Joetsu, Niigata Prefecture. The area is characterized by active methane seeps and methane hydrates. We recognize 12 foraminiferal biozones (Biozone I to XII in descending order) in the last 32000 years based on three selected cores (two well-dated and one longest), and apply them to another 8 cores for correlation. Sediment cores are divided into five lithologic units as massive to bioturbated mud (lithologic unit 1), thinly laminated mud (unit 2), gray massive mud (unit 3), thinly laminated dark mud (unit 4), and bioturbated mud (unit 5) from upper to lower. Lithologic units 2 and 4 correspond to basin-wide thinly laminated layers, previously reported as TL-1 and TL-2, respectively. The Japan Sea became a closed inland basin during the lowest sea level period of the last glacial maximum (LGM) at 27-26cal kyr BP (Biozone VIII). The surface water reached the lowest salinity level, while the bottom water was strongly anoxic due to reduced vertical circulation. An expulsion of a large amount of methane occurred on the Umitaka Spur during the LGM due to a massive dissociation of subsurface methane hydrate. Biozones VIII, VII, and VI at around 27-17 cal kyr BP with planktonic foraminiferal maximum and benthic foraminiferal minimum are found in a dark layer of TL-2, which was formed during the period of the lowest sea level in the LGM. Biozone IV, 12-11 cal kyr BP, is characterized by low oxygen tolerant benthic species of Bolivina pacifica, and correlates with dark layer TL-1, which implies that the deep circulation of Japan Sea was severely reduced for a short period during (or soon after) the Younger Dryas Cooling Event. B III represents the planktonic foraminiferal minimum zone, which marks the transition from cool water species to warm water species in planktonic foraminifera. Foraminiferal stratigraphy reveals that the sedimentation rate of the Umitaka spur sediments varied significantly depending on topography such as pockmarks or mounds.
著者
-
松本 良
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻
-
鈴木 麻希
東大 大学院理学系研究科
-
中川 洋
ジオウィンドウ
-
中川 洋
株式会社ジオウィンドウ
-
鈴木 麻希
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻
-
竹内 瑛一
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻
-
竹内 瑛一
東大 大学院理学系研究科
関連論文
- オホーツク海および日本海に胚胎する表層型ガスハイドレート鉱床における間隙水のハロゲンと放射性ヨウ素同位体(129I)の地球化学
- 石灰質微化石層序からみた沖縄本島南部,知念層の地質年代
- 上越沖,海底表層メタンハイドレート賦存域での深海底構造・微地形調査について
- 特集号「メタンハイドレート(Part II):探査と資源ポテンシャル」 : ―はじめに―
- 総説 メタンハイドレート : ―海底下に氷状巨大炭素リザバー発見のインパクト―
- 特集号「メタンハイドレート(Part I):産状,起源と環境インパクト」 : ―はじめに―
- 日本海東縁,上越海盆における計量魚群探知機を利用したメタンプルームの観測 (総特集 西太平洋のガスハイドレートとメタン湧水)
- 計量魚群探知機によるメタンプルームの観測とメタン運搬量の見積もり
- P-52 日本海上越沖におけるメタン生成菌とメタン酸化菌の分離に関する予備研究(ポスター発表)
- 日本海東縁上越仲メタンハイドレート胚胎域における海底地形の特徴 (総特集 西太平洋のガスハイドレートとメタン湧水)
- 日本海東縁,上越海盆西部メタンハイドレート分布域の熱流量分布
- 上越沖海鷹海脚メタン湧出域の過去32,000年の岩相変化と有孔虫層序
- 東部南海トラフにおけるガスハイドレートの生成集積過程に関する地質学的・地球化学的制約
- なつしまNT-06-19航海(直江津沖海鷹海脚および上越海丘)によって採取された堆積物柱状試料の有機地球化学分析
- 日本海東縁,上越海盆の高メタンフラックス域におけるメタンハイドレートの成長と崩壊
- 04-067 日本海上越沖における嫌気的メタン酸化古細菌群の分布とその地球化学的要因(極限環境,研究発表)
- P-50 メタン湧水域における海底自然ガンマ線異常 : 日本海東縁・台湾南西沖の計測結果(11.海洋地質,ポスター発表,一般講演)
- 307 イラン北西部ジョルファ地域のペルム紀・三畳紀境界と炭素同位体変動
- O-92 沖縄本島南部の温泉付随可燃性天然ガスの地球化学(11.石油・石炭地質学と有機地球科学,口頭およびポスター発表,一般講演)
- 2-25 地球深部探査船「ちきゅう」による下北沖慣熟掘削航海CK06-06速報 : 海底下生命圏を支えるエネルギー源は何か?(極限環境,口頭発表)
- 日本海メタンハイドレート地域における海底曳航式電気探査調査
- 房総半島に分布する下部更新統上総層群大田代層と梅ヶ瀬層の高精度堆積年代 : 石油公団研究井TR-3コアの酸素同位体比・古地磁気・石灰質ナンノ化石に基づく年代層序
- 「石灰質微化石層序からみた沖縄本島南部,知念層の地質年代」についての討論に答えて
- P10. 日本海直江津沖の巨大メタン噴出域で観察・採集された貝類(日本貝類学会平成18年度大会(東京)研究発表要旨)
- 日本海東縁で熱分解起源メタンの湧出によるガスハイドレートと炭酸塩ノジュールの生成(8.海洋地質)
- 日本海東縁,直江津沖に巨大メタンプリュームと海底メタンハイドレートの発見(8.海洋地質)
- 21.日本海東縁,直江津沖の巨大メタン噴出域周辺に生息する貝類(日本貝類学会平成17年度大会(西宮)研究発表要旨)
- O-54 日本海南部直江津沖で採取された堆積物の特徴とガスハイドレート(6.海洋地質,口頭およびポスター発表,一般講演)
- 南琉球弧黒島海丘周辺のメタン湧水と冷湧水炭酸塩岩 (メタンシープとメタンハイドレート)
- P-69 シロウリガイ貝殻の化学組成変化とメタン湧水強度変化
- 海洋のガスハイドレートの分布と産状:ODP Leg 164 ブレークリッジ掘削の成果
- ODP Leg164:ガスハイドレート航海
- 306 イラン石炭系炭酸塩岩からの温室期末の海洋環境変動の解明
- 218 イラン北部エルブールズ山脈における石炭系炭酸塩岩の堆積リズムと同位体組成変動(堆積)
- 走査型レーザー顕微鏡による岩石組織の可視化 : 蛍光像
- O-111 日本海東縁におけるガスハイドレート鉱床の集積と崩壊(11.海洋地質,口頭発表,一般講演)
- 日本海東縁,上越沖のメタン・シープ域における過去28,000年の底生有孔虫の群集組成と炭素・酸素同位体組成の変動 (特集 第17回国際堆積学会議ISC2006 FUKUOKA)
- 日本海東縁,上越地域でのメタンフラックス,海底ガスハイドレート,塩素異常と硫酸還元 (特集 第17回国際堆積学会議ISC2006 FUKUOKA)
- 日本海東縁,上越海盆における計量魚群探知機を利用したメタンプルームの観測 (総特集 メタン・ガスハイドレート(2))
- ガスハイドレート--資源・環境問題への挑戦 (総特集 メタン・ガスハイドレート)
- 沖縄本島南部に分布する島尻層群新里層最上部および知念層の堆積残留磁化測定
- 沖縄本島,本部半島基部に分布する上部新生界層序の再検討 : 呉我礫層・仲尾次砂層の層位学的位置について
- 沖縄本島南部知念層の堆積相と堆積年代--予察 (特集 "炭酸塩コロキウム"の活動紹介) -- (炭酸塩コロキウム in 草津 講演要旨)
- 263 伊良部島島棚縁から採取した礁性石灰岩掘削試料のウラン系列年代(海洋地質)
- 97 沖縄県伊良部島南方海域島棚に発達する"琉球石灰岩"の地質層序について
- メタンハイドレート
- 南琉球弧黒島海丘周辺のメタン湧水と冷湧水炭酸塩岩 (総特集 ガスハイドレートとメタン湧水)
- 日本海東縁上越沖メタンハイドレート胚胎域における海底地形の特徴 (総特集 ガスハイドレートとメタン湧水)
- 地球環境と炭酸塩堆積物
- イラン中部, 下部カンブリア系デズ層の溶解崩壊 (Solution Collapse)
- (5) 先カンブリア系〜三畳系炭酸塩岩の炭素同位体組成変動 : イラン、エルブールズの例
- O-190 揚子江ゴルジュの "Cap carbonate" (先カンブリア系ドウシャントウ層群)の微細構造と鉱物組成
- O-201 駿河湾石花海周辺海域における炭酸塩チムニーについて
- 石油・天然ガスの探鉱・開発における堆積学の貢献 : 第17回国際堆積学会議(ISC2006 FUKUOKA)へのお誘い
- 第17回国際堆積学会議報告
- 4-4.資源としてのメタンハイドレートについて(Session(4)天然ガス)
- 堆積相と総有機炭素・総硫黄含有量からみた下部中新統野島層群の堆積環境
- 203 常磐炭田北部古第三紀石城層の古河川環境(堆積)
- '瀬戸川帯' と '嶺岡帯' 第三系の対比 : 第三紀
- 304 韓国江原道・寧越型朝鮮累層群にみられる炭素同位体組成・希土類元素含有量の変動
- 間隙水の塩素濃度プロファイルによるメタンハイドレートの分布と挙動解釈 : 南海トラフ(東海沖,第二渥美海丘)を例として(8.海洋地質)
- 南海トラフ付加体におけるメタンハイドレートの分布と挙動 : 間隙水の塩素濃度異常と高分解能温度プロファイルからの考察((6)南海トラフ海域のメタンハイドレートに関連する最近の話題)
- P-5 豊浦層群西中山層の黒色頁岩中に記録されたPliensbachian-Toarcian期の長期的貧酸素環境(1.地球史とイベント大事件3:地球の変化に迫る,ポスター発表,一般講演)
- O-178 南海トラフ東海沖∿熊野灘に見られるメタンフラックスの地域的変動と付加体における排水機構
- PT境界における炭素同位体比の低下は本当にメタンハイドレートの溶解が原因か?(4.地球史とイベント大事件-1 初期地球の時代から変化していった地球環境変遷史を地球史上の大イベントから考える)
- 220 含石灰藻球砂岩層(漸新統七釜砂岩層)の堆積環境の周期的変動(堆積)
- O-227 イラン・アバデー三畳系基底のいわゆるthromboliteについて
- O-143 アマゾンベイズンにおけるPennsylvaniannの炭酸塩岩と蒸発岩 : Petrography・炭素酸素同位体(15. 炭酸塩岩の起源と堆積環境,口頭発表,一般発表)
- O-80 南海トラフにおける間隙水の塩分濃度、同位体組成から見るメタンハイドレートの生成システム(10. 海洋地質,口頭発表,一般発表)
- O-177 沖縄本島,本部半島基部に分布する下部第四系層序の再検討(15. 炭酸塩岩の起源と地球環境(液晶有),口頭発表,一般講演)
- O-158 "うりずん"露頭の島尻層-知念層-琉球石灰岩 : 急速な浅海化とメタン湧出イベント(13. 海洋地質(液晶有),口頭発表,一般講演)
- O-145 黒島海丘における冷湧水および間隙水の地球化学(15. 炭酸塩岩の起源と堆積環境,口頭発表,一般発表)
- O-144 黒島海丘におけるメタン湧水性ドロマイトチムニーの酸素・炭素同位体異常(15. 炭酸塩岩の起源と堆積環境,口頭発表,一般発表)
- 日本海東縁, 上越海盆の高メタンフラックス域におけるメタンハイドレートの成長と崩壊
- 東部南海トラフにおけるガスハイドレートの生成集積過程に関する地質学的・地球化学的制約
- メタンシープとメタンハイドレート;日本海・直江津沖の例--総論 (メタンシープとメタンハイドレート)
- 上越沖, 海底表層メタンハイドレート賦存域での深海底構造・微地形調査について
- 特集号「メタンハイドレート (Part I) : 産状, 起源と環境インパクト」 : はじめに
- 日本海東縁, 上越海盆西部メタンハイドレート分布域の熱流量分布
- オホーツク海および日本海に胚胎する表層型ガスハイドレート鉱床における間隙水のハロゲンと放射性ヨウ素同位体(^I)の地球化学
- 上越沖海鷹海脚メタン湧出域の過去32,000年の岩相変化と有孔虫層序
- メタンハイドレート露頭とメタン湧出に由来する崩壊地形の観寮
- 計量魚群探知機によるメタンプルームの観測とメタン運搬量の見積もり
- メタンプルームの観測と解析
- メタンハイドレート分布域の地すべりと土石流堆積物
- 特集号「メタンハイドレート (Part II) : 探査と資源ポテンシャル」 : はじめに
- 上越沖海底メタン湧出地域の現世底生有孔虫群集
- O-135 沖縄本島南部鮮新-更新統知念層の堆積相と堆積年代(15. 炭酸塩岩の起源と堆積環境,口頭発表,一般発表)
- 総説 メタンハイドレート : 海底下に氷状巨大炭素リザバー発見のインパクト
- なつしまNT-06-19航海(直江津沖海鷹海脚および上越海丘)によって採取された堆積物柱状試料の有機地球化学分析
- 日本海東縁MD179コア表層堆積物中の硫黄同位体組成
- 海底メタンハイドレートの回収
- MD179調査より得られた日本海東縁域海底表層堆積土の物理・力学的性質
- 日本海東縁ガスハイドレート調査(MD179)で得られた海底表層堆積物中の間隙水溶存ガス分析
- 日本海東縁ガスハイドレート調査(MD179)における間隙水の地球化学
- 日本海東縁MD179コア表層堆積物中の硫黄同位体組成
- メタン循環に関わる海底下生命圏
- 3次元地震波解析による区間速度異常の抽出
- メタンが湧出する海域の海底環境と底生生物