水産物等の安全性確保とフードチェーン・アプローチ
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概要
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これまでの世界各国の経験から,安全な食料の安定調達には,食品のリスク分析(アナリシス)とフードチェーン・アプローチを車の両輪として同時に実行する必要があることが認識されている.食品のリスク分析の後ろに隠れがちなフードチェーン・アプローチは大切な考え方であり,無視すれば無用の混乱が生じる.安全性は,栄養性や嗜好性等とともに各食品の共通関心事であるが,現在強く求められているのは,信頼性である.毒物混入や表示偽装等への不信感は,フードチェーン全体に対して高まっている.今日では,家庭内で受け継がれてきた食べ物を食べ続ける知恵も次世代へ受け渡すことが難しくなっている.食料自給率の低い我が国は,フードチェーン・アプローチを,特に大事にすべきである.次世代のためにも,フードチェーンを大切にし,許容できるリスクを受け入れ,あるいは許容できるリスクになるよう知恵を絞り,行動することが必要である.
著者
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