遺伝子ノックアウトマウスの行動実験を行う前に必要なこと
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概要
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近年ノックアウトマウス作製技術の向上に伴い,多くの研究室でノックアウトマウスを保有し,様々な表現型解析,行動解析が行われている.ノックアウトマウスの入手法には作製,提供,購入の3通りの手段がある.いずれかの方法でノックアウトマウスを所有した場合,実験計画に合わせてマウスを繁殖させ,飼育していかなければならない.繁殖,飼育にはいくつか注意点があり,例えば成長障害のあるマウスでは死亡数をいかに減らすかが効率よく実験を進める上で重要となる.成長したノックアウトマウスを実験に使う場合,マウスの遺伝型判別が前提となり,正確な個体識別が必須となる.また実際に実験を進めていく上で,マウスの遺伝背景や環境因子にも注意しなければならない.本稿では,ノックアウトマウスを用いた研究を行っていくための,マウスの繁殖・飼育方法や個体識別法,行動解析を行う上での注意事項などを,筆者らの経験をもとに紹介する.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
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曽良 一郎
東北大学大学院医学系研究科 神経・感覚器病態学講座 精神神経生物学分野
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曽良 一郎
東北大院医精神神経生物学分野
-
福島 攝
東北大学大学院医学系研究科 神経・感覚器病態学講座 精神神経生物学分野
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曽良 一郎
東北大学大学院医学系研究科 神経科学講座精神神経生物学分野
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福島 攝
東北大学大学院医学系研究科 神経科学講座精神神経生物学分野
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