低強度短時間運動負荷とトレーニングが細胞性免疫能に及ぼす影響
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概要
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健康な若年者を対象とし,一過性および継続的な歩行運動の免疫能への影響を検討した.運動習慣のない健康な女子大学生 6 名を被験者とし,ルームランナーを用い歩行速度 6 km/h,1 日 30 分の歩行運動を週 6 日,3 週間運動トレーニングを実施した.採血は,運動トレーニング開始前と運動トレーニング開始 1 週間後,3 週間後のそれぞれ安静時,運動終了時に肘静脈より行った.リンパ球サブセット(フローサイトメトリー法),NK 細胞活性(LDH 法),T 細胞増殖能(PHA 刺激,MTT 法),血漿中サイトカイン濃度(ELISA 法)を測定した.NK 細胞活性,T リンパ球増殖能ともに有意な変化は認められなかった.運動トレーニング前に比べ 3 週間後の安静時では,血漿インターロイキン 12p40 濃度に有意な減少が認められた.本研究での運動強度では,免疫細胞の機能は大きな影響を受けなかったが,運動トレーニングの継続により Th1 優位のサイトカインバランスが誘導される可能性が示唆された.
著者
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鈴木 克彦
早稲田大学生命医療工学研究所
-
寺田 修
早稲田大学人間科学学術院
-
栗原 佳子
山口県立大学大学院健康福祉学研究科
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森口 覚
山口県立大学大学院健康福祉学研究科
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鈴木 克彦
早稲田大学スポーツ科学学術院
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鈴木 克彦
早稲田大学 スポーツ科学学術院
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鈴木 克彦
早稲田大学
-
森口 覚
山口県立大・大学院健康福祉学研究科
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