新規焼酎酵母の開発に関する研究(3)
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概要
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焼酎もろみから分離収集し当センターに保存している200株余りの野生酵母より選抜した新規酵母7株および既存酵母(実用酵母)8株について,20,28および38℃における酵母の増殖性および麦麹発酵性を調査した。培養温度が20および28℃における酵母の増殖性について比増殖速度を求めて比較したところ,新規酵母と既存酵母について差はなく良好であった。38℃では新規酵母No。62が最も高い比増殖速度および酵母生菌率を示したことから,高温に対する耐性が高いと考えられた。発酵性について,20℃では新規酵母は既存酵母と同等以上に立ち上がりが早く,熟成もろみのアルコール分が高かった。また38℃において新規酵母No。62の熟成もろみアルコール分は他の酵母よりも高く,広い温度域において醸造適性が高いと考えられた。なお,熟成もろみの香気成分量は,28℃と比較して20℃では低く,38℃ではさらに低くなった。官能的には20および28℃のもろみはすっきりとした甘い香りであったが,38℃では香りが重く,焦げ臭の感じられるものが多かった。しかし新規酵母No。62,182,224はいずれの温度においても比較的良好な香りであった。
- 宮崎県工業技術センターの論文
- 2008-03-00
著者
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