マイクロ波乾燥によって得られた乾燥野菜の空隙率が吸水性に及ぼす影響
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概要
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マイクロ波乾燥と熱風乾燥したダイコンとナスの乾燥後の空隙率および各乾燥試料の浸漬温度(20,30,50および70℃)における吸水性と空隙率の関係について調査したところ,以下の知見が得られた。(1)乾燥条件は同じでも,乾燥後の空隙率は野菜によって異なった傾向を示し,ダイコンの場合,Mw試料の方が高く,ナスの場合はMw試料およびHa試料に差がみられなかった。(2)Mw試料およびHa試料いずれも吸水現象は拡散無限平板モデルで表せることが分かった。(3)Mw試料,Ha試料双方で吸水速度定数kはダイコン・ナス共にArrhenius型温度依存性を示し,もともと空隙率の高いナスの方がダイコンより吸水速度定数kの値は大きくなった。(4)ダイコンは乾燥後の試料空隙率が高いMw試料の方が吸水過程において,空隙率は高く保持された。一方,ナスは乾燥後の試料空隙率はMw試料,Ha試料でほぼ一致しており,吸水過程においても空隙率の変化はほぼ同程度であった。(5)吸水過程の空隙率および比容積は,Mw,Ha双方とも含水率の一次関数で表され,同様の傾向を示した。
- 日本食品科学工学会の論文
- 2012-08-00
日本食品科学工学会 | 論文
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