ヘラオオバコの給与が比内地鶏の肉質に及ぼす影響
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概要
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へラオオバコは寒さに強く栽培しやすい植物であり、抗酸化、抗菌、利尿作用等を有していることから、付加価値が高い安全・安心な畜産物の生産のために注目されている。しかし、国内での家畜・家禽へのへラオオバコ給与試験例は極めて少ない。そこで本研究では、へラオオバコを地鶏の運動場へ播種し、比内地鶏の成長、肉の理化学特性や食味に及ぼす影響を検討した。試験区分は1区(4〜14週齢までへラオオバコ摂取)、2区(14〜22週齢まで同摂取)、対照区とした。10週齢以降4週間毎に体重測定及び血液採取を行い、22週齢に解体調査を行った。さらに肉色、もも肉の脂肪酸組成、n-6/n-3比、過酸化物価を評価した。また、対照区と2区のもも肉について分析型官能評価を実施した。生体重、正肉、内臓割合に差は認められなかったが、1区では血中遊離脂肪酸が低下し、2区ではむね肉のa*値、腹腔内脂肪割合が低下した。また、1、2区では不飽和脂肪酸割合が高く、n-6/n-3比、過酸化物価が低下する傾向を示した。官能評価では、2区は対照区と比較して高い評価を受けた。以上の結果から、鶏へへラオオバコを給与することにより、健康的で保存性が高く、食味の良い鶏肉生産が期待できることが示唆された。
- 秋田県農林水産技術センター畜産試験場の論文
- 2010-03-00
著者
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