日本的専門職養成構造における司書の位置づけ : 「管理栄養士」「臨床心理士」との比較において
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概要
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研究ノート/Notes本研究は, 管理栄養士, 臨床心理士の専門職確立過程を検討することによって, 日本的専門職の文脈における司書資格の特質を明らかにすることを目的にする。まず, 司書資格の特徴と現状を確認したのち, 管理栄養士と臨床心理士について, 国家・政府, 高等教育機関, 市場というアクター間のパワーバランスモデルを基礎に, その確立および発展の過程を明らかにした。結果, 資格制度改善の継続的な努力, 厳格な専門職の認定制度, 有資格者の教員配置, 専門職としての権限・責任や配置・罰則の制度化, 国家/政府・高等教育機関・市場の調整過程, 政治的働きかけなどの特徴が明らかになった。これらはいずれも司書養成の制度化の過程において十分展開されてこなかったものである。The purpose of this paper is to investigate the professionalism of certified librarians in comparison with that of registered dietitians and clinical psychologists. We first examined the traits of and the situations encounterd by librarians. Then, we investigated the establishment process of the professionalism of registered dietitians and clinical psychologists based on the power balance model, involving the government, institutions of higher education, and the labor market. As a result, we identified the following six characteristics: (1) successive effort to improve professionalism; (2) a strict certification system; (3) assignment rule of professionals as faculty; (4) institutionalization of authority, duty, penalty, and job for profession; (5) coordinated effort by the government, higher education institutions, and the labor market; (6) political promotion. These activities were not adequately observed in the establishment process by certified librarians.
- 2013-03-10
著者
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