諫早湾小野島干潟におけるヨシ群生地の土壌性質とヨシの生育
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概要
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The reclamation work as a national policy is already begun for the constituion of farm land and fresh water reservoir at the mouth of Isahaya Bay and the tidal stopper is prearranged to complete in 1995. Phragmites communis (Gramineae), carex scabrifolia (Cyperaceae) and Suaeda japonica (Chenopodiaceae) grow separately forming spotted habitats at the tidal marsh of Onojima at the innermost recess on the Bay. Prosperity and decay of these plants after the completion of the tidal stopper are very interesting. The purpose of the present study is to investigate a soil properties of the habitat of Phragmites communis and its growth state before the completion of the tidal stopper.長崎県諌早市小野島の堤外(海)と堤内(干拓地)のヨシの生育地において,両生育地の土壌性質,両生育地のヨシ体内のNa+とK+量,生産量,種子発芽について測定を行った。潮受堤防完成後のヨシをはじめとする塩生植物の消長の基礎的データとして活用が期待される。今回の調査測定で以下の結果が得られた。1.ヨシは粘土質で含水率の高い土壌に適応している。2.ヨシは一定程度の耐塩性を有しており,土壌塩分が約2%までは生育可能である。3.ヨシはその地下部にはNa+を,地上部にはK+を多く蓄える性質を有している。4.堤外のヨシの種子生産は堤内のそれに比べて低い。5.堤外のヨシの種子の発芽における耐塩性は堤内のそれより高い。6.堤外のヨシは主として栄養繁殖によって増えている。
- 長崎大学教育学部の論文
- 1995-02-28
著者
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