静岡県に導入したマツノザイセンチュウ抵抗性クロマツの特性
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概要
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静岡県に導入した抵抗性クロマツについて、家系別の種子充実率と発芽率、挿し木の発根性マツノザイセンチュウの各種接種検定による健全率を明らかにした。水選による充実率は、家系によって28-87%の範囲にあり、大瀬戸-12や波方-37が高かった。播種床での発芽率は6.5-36.8%の範囲で、吉田-2、頴娃-425、川内-290などが高い値を示した。満3年生苗及び満4年生苗を母樹として、挿し木を行ったところ、前年伸長した成熟枝を挿し穂とした3月挿しは当年伸長した新梢の5月挿しよりも発根性が高い傾向にあったが、家系別の発根状況に明確な傾向は認められなかった。マツノザイセンチュウの接種検定時期を比較した場合、健全率には有意差は認められなかったが、7月接種よりも8月接種で健全率が高い家系が多かった。満2年生時の接種検定で健全性を示した満3年生実生苗に再度接種検定を行ったところ、健全率は50-82%で、年度によって差があった。実生苗と挿し木苗への接種検定の比較では、健全率に明らかな違いは認められなかった。
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