紙魚想考-2-
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概要
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神奈川県横浜市緑区奈良町に所在する熊ケ谷横穴墓群が立正大学考古学研究室の発掘調査により、その全容を顕現したのは昭和五七年のことであった。その成果は昭和六〇年、『武蔵・熊ケ谷横穴墓群』と題して公刊され、関東地方横穴墓群研究の重要な基礎資料となった。横穴墓群全体を発掘調査し、その内容を詳細に提示しえた横穴墓群はその例が少ないだけに、調査の成果はまことに注目すべきものと考えられるのである。本稿は、この『武蔵・熊ケ谷横穴墓群』調査報告書の騨尾に付し、私なりの検討を加えた分析成果を記すものである。報告書の記載の誤解なり、推量の過分もあろうかと怖れるが、調査者の寛怒を得て、まずはその語りを記すところから始めたい。
- 奈良大学の論文
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