熱伝導率による無機造形文化財の劣化度の定量的評価法の開発
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概要
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無機造形文化財の保存・修復に当たって、それらの劣化(風化)の程度を正確に把握しておくことは、極めて重要である。本研究では、風化作用でおこる固体材料の内部構造や構成成分の変化が鋭敏に反映される熱伝導率により、石造物や建築用材料(レンガや壁など)のような無機造形文化財の劣化度を定量的に評価する方法を開発した。穿孔が可能な被測定物に対して、その表面から中心部の熱伝導率が測定できる二「ドルプロ0ブを用いることにより、固体材料の表面劣化度の評価が可能になった。さらに、ノート型パソコン、携帯型電圧計、及び特注の電流発生器から構成された可搬型の熱伝導率測定装置と平面加熱型プローブにより、文化財に損傷を与えることなく劣化度の"その場"評価が可能になった。
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