陰嚢に開口する副尿道の1例

概要

60歳男。幼少期より陰嚢部の瘻孔を自覚し, また時に排膿を認めたが自然軽快するため放置していた。膿性分泌物の増加を認め, 近医で瘻孔除去術を受けたが残存する瘻孔が球部尿道付近に及び, 陰嚢皮下に索状硬結を触れるため, 手術目的で当院紹介入院となった。陰嚢縫線上に瘻孔開口部を認め, 5cm長の索状硬結を触れ, 著明な圧迫を認めた。MRI矢状断で瘻孔は陰嚢皮膚より起始して球部尿道に近接し, 排膿培養ではE.coliが検出された。副尿道摘除術, 瘻孔摘除術を施行した。球海綿体筋, 坐骨海綿体筋の筋膜に沿って存在する瘻孔は骨盤底筋付近に達しており, 瘻孔の断端部位で結紮・切断した。全長約13cmで尿道との交通はなく, 摘出物は近位に移行上皮, 遠位に重層扁平上皮を認めたが, 海綿体組織は認めなかった。陰嚢縫線周囲の硬結, 疼痛は消失した。

著者

京田 有樹 札幌医科大学泌尿器科
高安 聡 札幌医科大学 泌尿器科学教室
佐々木 孝夫 珪肺労災病院
佐々木 匡秀 高知医科大学検査部
高橋 聡 札幌医科大学 泌尿器科学教室
佐々木 匡秀 高知医科大学 臨床検査医学
佐々木 匡秀 高知医科大学附属病院検査部
進藤 哲哉 札幌医科大学泌尿器科
新里 敬 中頭病院感染症科 呼吸器内科

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