間質性膀胱炎患者に対する麻酔下水圧療法の臨床的効果と生検組織免疫染色との関連

概要

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対象は1996年5月～2005年5月に泌尿器科を受診し、間質性膀胱炎を疑った男4例女23例の27例(平均54.3歳)。間質性膀胱炎の診断は自覚症状と過去の治療歴(抗コリン薬や消炎鎮痛剤による治療で改善なし)に基づいた。尿細胞診にて異型細胞を認めないことを確認し、選択基準である膀胱鏡で点状出血、ハンナー潰瘍、膀胱痛、尿意切迫感を認める点は全例に当てはまった。22例に水圧療法前の膀胱内圧測定が可能で、初発尿意時の膀胱容量は75.2±46.3ml、最大膀胱容量は208.4±121.0mlで、注入中強い膀胱部痛を認め排尿筋活動は認められなかった。potassium sensibility test(PST)は13例に実施し11例が陽性であった。麻酔下膀胱鏡所見はハンナー潰瘍3例、点状出血26例、粘膜亀裂を10例に認めた。水圧療法の合併症で水圧療法中の膀胱破裂と急性腎盂炎が各1例にあり、膀胱破裂は小切開でのドレナージと7日間の尿道カテーテル留置、急性腎盂炎には輸液と抗菌薬投与で軽快した。
泌尿器科紀要刊行会の論文