前立腺肥大症患者に対するナフトピジルのQOL indexからみた有効性

概要

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2000年10月～2002年6月に前立腺肥大症(BPH)と診断され, ナフトピジル25～50mg/日を1日1回投与し, 観察終了時(投与開始8週間以降)に測定した得た54例(投与開始時平均年齢68歳)を対象に分析した。国際前立腺症状スコア(IPPS)は16.0から9.0, 蓄尿症状は9.0から5.0, 排尿症状は6.5から3.5と投与前後で有意な改善を示し, QOL indexも5.0から3.0に患者満足度は向上した。最大尿流率(Qmax), 残尿量も観察終了時には有意な改善が得られた。投与開始時のQOL index 4以上の症例において有効例(終了時QOL index 3未満)と無効例(3以上)の比較で有意差が認められる項目はなく, 有効例は無効例に比べPVが小さく, 年齢が低い傾向が見られた。QOLの改善は「夜間頻尿」および「残尿管」の改善に影響を受けることが判明した。有害事象を発見したのは, たちくらみ, 手の震えの2例(2.5%)で, いずれも投与開始2ヵ月以内に発見し, 減量または投与中止により症状は消失した。
泌尿器科紀要刊行会の論文