知的障害児の数量感覚に関する実践的研究(第5報)
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概要
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遠山ら(1985)は「量こそ数学教育の出発点である」(p.6)と提唱し,知的障害児の数量の概念形成についても,量から数へという立場から数概念を確立していかなければならないと述べている。筆者らは量概念の形成の中でも特に,子どもたちが主体的に活動し生活経験の中から学び取った感覚が,数概念を確立していく過程でとても重要ではないかと考えた。 本研究では筆者らが行った日々の実践の中から,子どもたちが行った主体的な活動に焦点をあてて数量感覚に関する記録を整理することを目的とした。 第Ⅴ報では,Ⅰ報からⅣ報の中で紹介したさまざまな子どもの活動の中から,「〜から〜まで」(始点と終点)と「いっぱい」に関する題材を,Ⅰ報からⅣ報の事例とは異なる子どもに提示したときの活動の様子について記述する。大きさや長さ,高さといった特定の性質について子どもたちが自らの「気づき」に至るまでに行なっていた活動について取り上げる。Toyama's group suggests that ""quantity is the starting point of mathematics education"" and insists that mentally disabled children also form their general idea of amount on the process from the amount to the number. We formed a hypothesis that the general idea acquired in everyday experience of children's independent activities is especially important in forming the general idea of amount for mentally disabled children. Therefore, in this report, we recorded and classified the topics that are related to the sense of amount, focusing on the children's independent activities. By this 5th report, we record the response which other children did when we showed them the same activities(using toys or tools) about sense of ""from the beginning to the end"" and amount of fullness. We already had the similar results in the previous reports. As we did in 4th report, we also report several activities regarding the specific properties; size, length and height, which children continue until they notice by themselves.
- 2008-02-00
著者
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