<原著>子どもはどのようにして自己経験を物語るのか? : 健聴児と難聴児の報告活動の分析を通して
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概要
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本研究では、健常児(幼稚園年中~小学4年生、計59名)及び難聴児(1・2・4年生、計4名)における自己経験についての報告の構成と内容の分析から、物語の発達に関する特徴を検討することを目的とした。その結果、健聴児では、構成面では年中児から年長児にかけてエピソード数と出来事数がともに増加するが、学齢児ではエピソードを限定し、より多くの出来事によってテーマをより詳細に語ろうとする傾向が見られた。また、エピソード間の空間的・時系列的な結合が増加していった。内容面では年長児で他者への言及が増加するとともに、学齢児では心的状態への言及が増加した。また、難聴児の報告活動の共通した特徴として、他者や心的状態への言及の出現とエピソード間・出来事間の時系列化にやや遅れがみられる傾向が見られた。これらから、他者や心的状態への言及等の内容面の発達と、エピソード間・出来事間の時系列化等の構成面の発達が相互に密接に関連しながら発達してゆく、物語の発達に関する相互作用モデルが提案された。
- 筑波大学心身障害学系の論文
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