移植と最先端医療移植(2)歯科口腔外科における移植と最新医療

概要

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外傷や腫瘍切除により顎骨の欠損を生じることがあり、機能的、審美的に障害が生じる。顎骨の移植、再建には従来から自家骨、人工骨などが用いられてきた。顎骨の再建には自家骨移植が最も良い方法とされており、最近では血管柄付き遊離骨移植が行われている。しかし、これらの自家骨移植は骨採取という大きな侵襲を伴うという問題点がある。この問題点を避けるため、再生療法、組織工学の応用が期待されている。人工骨にはハイドロキシアパタイトやβ型リン酸三カルシウムなどが臨床に応用されており、骨の再生医療の足場としても用いられている。また、3D画像を応用した実物大立体モデルが骨移植やインプラント治療に利用されている。この三次元データを利用し、α型リン酸三カルシウムを用いたインクジェット積層造形法による移植用テーラーメイド人工骨が臨床応用された。一方、歯科インプラント治療への期待は高まり、顎骨の欠損部、吸収した部に骨移植などを行ない骨の造成後にインプラントを埋入する方法などが行われている。骨造成には骨移植の他に上顎洞底挙上術や仮骨延長術などがある。
2014-04-25