P-36 ガスコンロとIH調理器使用時の生体反応(ポスターセッションII)
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概要
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IH調理器とガスコンロの違いによるキッチン空間の温熱状況を明らかし、そこで働く人に及ぼす心理的な変化や皮膚温などの生理的な影響を明らかにすることを目的として調査を実施した。調査は平成23年夏期(8月~9月)に被験者の自宅キッチンで行なった。被験者は女子大学生18名(ガスコンロ使用群10名、IH調理器使用群8名)であり、室温・湿度・黒球温、調理器の表面温度および皮膚温を測定し、心理評価(温冷感など)のアンケート調査を行った。室温は調理前の約28℃から調理後には約30(Cへ有意に上昇したが、熱源(ガス・IH)間には有意差は認められなかった。コンロ上(換気扇等)の温度はIH調理器の調理後に約2. 5℃、ガスコンロの調理後に約10. 4℃の上昇を認め、調理後にはIH調理器使用群よりガスコンロ使用群で有意に高くなった。調理中、IH調理器使用群ではエアコンを使用し窓を閉めている人が多く、ガスコンロ使用群ではエアコンは使用せずに窓を開けている人が多かった。調理前、後で測定した皮膚温は、調理前後および熱源間での差異は小さかった。調理前の手背部皮膚温はIH使用群で有意に低い値を示したが、調理後では有意差を認めなかった。温冷感は調理器の違いにより大きな差は見られず、また暑さを感じたのは上半身のみであった。
- 2012-11-21
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