触覚提示における拡大表示の空間認知に影響を与える要因の評価 : 図やグラフを視覚に障害のある人に伝えるために(福祉と音声処理、一般)
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概要
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本報告では、触覚ディスプレイを用い図やメニューなどのコンテンツを表示する場合に、視覚に障害のある人がより迅速で正確なパターンの把握ができることを目的とした評価実験について述べる。触覚ディスプレイのピン配置は微細化が困難で、コスト的にも表示面積を大きくできない。限定されたピン間隔と表示面積では拡大表示が必要になる。そこで、拡大表示を行った場合に、コンテンツを構成するオブジェクトの空間位置の認知に与える要因の影響を包括的に明らかにした。要因には、拡大率と個々のオブジェクトへの振動の有無を設定し、任意のパターンについて規定時間触察させた後にオブジェクトの位置関係を再生させた。その結果、拡大率が非整数倍では空間位置の誤差が大きくなること、振動を与えることで位置の誤差が改善する傾向があることが明らかになった。また、拡大率と再生した位置の誤差との関係がオブジェクトのパターンに依存することが示唆された。
- 2012-09-21
著者
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