「都心回帰」時代の大都市都心地区におけるコミュニティとマンション住民 : 札幌市,福岡市,名古屋市の比較(下)
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概要
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日本の大都市では,1990年代後半から都心部の人口が減少から増加に転じる「都心回帰」現象が起きている。本研究では,2つの方向から人口の都心回帰が大都市の都心コミュニティにもたらす変化を探った。(1)既存研究が少ない札幌市,福岡市,名古屋市を対象として,自治体等へのインタビュー調査と行政資料の分析を行った。その結果,3都市ともに都心回帰を経験している都心回帰の担い手や都心を取り巻く状況は異なることが明らかになった。都市自治体の対応は都市計画分野に限定されており,都心コミュニティの再編に直接対応する制度がないため,地域住民組織は対応に苦慮している。(2)札幌市と福岡市に絞った都心マンション住民へのアンケート調査からは,東京や大阪における都心回帰の担い手との相違点が示された。また,マンション内外の付き合い方は住居の所有形態,世帯構成,年齢による違いが大きいとともに,都市による違いがあることが分かった。
- 2013-09-00
著者
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鯵坂 学
同志社大学社会学部
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鰺坂 学
同志社大学社会学部
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丸山 真央
滋賀県立大学人間文化学部
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丸山 真央
同志社大学社会学部嘱託, 滋賀県立大学人間文化学部
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堤 圭史郎
福岡県立大学人間社会学部
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上野 淳子
桃山学院大学社会学部
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