正則化パラメータに着目した多チャネル逆システムの最適化設計法
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概要
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多数の音響入出力を持つ多チャネル逆システムの設計における逆フィルタの計算は,メモリの消費を抑えるために周波数領域で行うことが多い。その場合,設計される逆フィルタの条件数が大きくなりシステムが不安定になるという問題や,逆フィルタを時間領域に戻したときに収束しないという問題が生じる。これはチャネル数が増加するにつれてシステムを構成する伝達関数行列の列ベクトルの線形独立性が低くなるためである。このような問題に対して,正則化法を用いることが有効であることが知られているが,多チャネル逆システムにおいて正則化パラメータを決定する方法は確立されていない。そこで本論文では多チャネル逆システムの再現精度を評価パラメータとして,最急降下法により最適な正則化パラメータの値を決定するアルゴリズムを提案する。提案したアルゴリズムを2次音源数11,制御点数13の逆システムに適用し,アルゴリズムの性能の検証を行う。
- 2013-06-01
著者
-
伊勢 史郎
京都大学大学院工学研究科
-
李 容子
京都大学大学院工学研究科建築学専攻
-
伊勢 史郎
京都大学大学院工学研究科:(独)科学技術振興機構CREST:(現)東京電機大学大学院情報環境学研究科:(現)(独)科学技術振興機構CREST
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