タイプCパーソナリティと生活習慣における心理的健康への影響
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概要
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感情抑圧と社会的同調性を特徴とするタイプCパーソナリティ傾向が、ガン発症の独立したリスクファクターになる可能性が大規模な前向き研究により実証されている。さらに、喫煙、運動習慣、栄養摂取などの生活習慣とパーソナリティ要因の相乗効果によりより強いリスクファクターになることも明らかになっている。そこで、タイプCパーソナリティ傾向と生活習慣との関連性が、社会的・身体的・心理的健康に対する影響について検討することを目的とした。【方法】調査協力者:関東地方の男子大学生118名(平均年齢=20.10歳、SD=1.236)、女子学生202名(平均年齢=19.58歳、SD=0.995)の合計320名(平均年齢=19.87歳、SD=1.117) であった。質問紙:ガンに罹患しやすいパーソナリティ(タイプC)傾向を測定する日本語短縮版Short interpersonal Reactions Inventory(SIRI)および健康度・生活習慣診断検査(DIHAL.2)を使用した。手続き:調査に対する同意が得られた心理学系科目の受講者に対し各質問紙を配布して、回答を求めた。【結果】タイプCパーソナリティの下位尺度である社会的同調性を低め、感情を適切にコントロールすることができる感情抑制傾向を高めることによって、生活習慣が改善し、結果的に身体的・心理的・社会的健康に良好な影響を及ぼす可能性が考えられる。
- 2013-03-01
著者
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