ストレス課題における心臓血管系反応に対する怒り表出性の検討 : 外的怒り抑制の効果
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概要
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【目的】怒りや敵意、攻撃性は、冠動脈性心疾患(CHD)などの危険因子であり、とくに怒りの表出性や表出抑制が重要な要因である。本研究では、STAXI-2の下位尺度で、怒りの外的な表出を防ぐために自己を監視するAnger Control-Out (AC-O)に焦点を当て、ストレス事態における怒りの抑制傾向が心臓血管系反応に及ぼす効果について検討した。【方法】実験参加者:185名(男48名、女137名)に対し、STAXI-2を配布し、下位尺度であるAC-O得点の平均から±0.5SDを超えた高得点群14名(男5名、女9名;平均20±0.6歳)、低得点群10名(男4、女6名;平均20±1.1歳)を対象とした。生理学的反応の測定:HR、SBP、DBP、LF/HF比を測定した。手続き:ストレス事態は、図形認識課題を用い、23試行、10分間行った後、5分間の回復期を設定した。また、実験前・後の気分の変動を測定のため、POMSへの回答を求めた。【結果】SBPをLF/HF比において群の主効果と群と時間の交互作用が認められた。高群では、課題中の交感神経活動が高まり、さらにその状態が維持され、POMSの結果でも緊張や不安の上昇が認められた。【結語】AC-O傾向は、高血圧症やCHDの発症に関連する心理的な危険因子であることが示唆された。
- 2012-03-01
著者
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