糖尿病女性の妊娠・出産における心理的体験

概要

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本研究の目的を糖尿病女性の妊娠・出産に対する必要な看護への示唆を得るため,糖尿病女性の妊娠・出産における心理的体験に焦点を置き,その体験を明らかにすることとした。方法は,糖尿病女性10名に半構成的インタビューを行い,質的記述的研究の手法による分析を行った。結果,妊娠前『感じていなかった糖尿病の重さ』であったが,妊娠中には『糖尿病合併妊娠を引き受けることで生じる情動』『糖尿病でない妊婦と比較することでの負い目』を経験した。また『経験豊かな医師に身を任せる』『血糖コントロール優先の日常生活』をして『糖尿病の胎児へ与える悪影響の心配が払拭されない』の対処を行っていた。他者との関係では『医療者に対して糖尿病合併妊娠の知識・治療経験の不足を感じて身を委ねることが恐怖』も経験していた。出産後は『血糖コントロールに励んだ自分を賞賛』し『子どもへの糖尿病の直接的関与がなくなることでの安堵』を経験していた。出産後も継続して糖尿病に関するセルフケア行動が十分に取れるよう支援していくことが重要である。
2013-01-00