女性看護職者の生殖補助医療技術に対する知識・意識に関する調査

概要

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本研究の目的は,看護職者の生殖補助医療技術の知識と意識の把握をすることである。対象および方法は,大学付属の病院であるA病院の女性看護職者942名を対象にしたアンケート調査である有効回答482名(51.6%)。看護職者の知識において,国内学会で実施が認められているタイミング法84.9%,配偶者間人工授精81.1%,配偶者間体外受精78.0%,非配偶者間人工授精を63.3%の者が「知っている」と回答し,国内学会で実施が認められていない借り腹では58.1%,代理母では53.5%,提供精子による体外受精52.7%,提供卵子による体外受精45.0%,提供胚の移植23.0%が「知っている」と回答した。意識においては「利用したい」と回答した者が最も多かったのは借り腹で14.9%であった。「社会的に認めるべきか」の問いでは,代理母は43.4%,提供胚の移植は36.1%の者が「認めてよい」と回答しており他の生殖補助医療技術より容認する者の割合は少なく,「認めてよい」多くの者が回答したものは非配偶者間人工授精60.2%,借り腹59.8%であった。看護職者は生殖補助医療技術を利用したいと答えた者は14.9%以下と少なかったが,その容認に関しては43.4%以上が容認しており,利用と容認において意識の違いがみられた。