沖縄県八重山諸島における小児の身体発育に関する研究

概要

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背景:日本人の身長は東北日本で高く西南日本で低い.乳幼児の発育評価において,沖縄県の子どもを全国水準の基準で評価することの是非が問題となっている.沖縄本島から南西に600km隔てられた八重山諸島の発育データを解析し,わが国の発育基準値と比較検討した.方法:1995年9月から1996年12月の間に出生した男児289名,女児304名の,4か月,10か月,1歳半,3歳健診時の発育データを集め,横断的に解析した.年月齢階級別に平均値を算出し,2000年に全国調査された乳幼児身体発育値と比較した.結果:八重山諸島の男児の体重は全国基準値に比べ,生後3,10,17,18か月において大きく,身長は3,17か月で大きく,統計的に有意(p < 0.05)だった.女子の体重は3,4,17か月で大きく,身長は17か月で大きく,3歳前半で小さく,統計的に有意(p < 0.05)だった.結論:本研究により,八重山諸島の小児の体格は,2歳未満では全国基準より決して小さくないが,3歳になると小さくなることが分かった.
2012-10-00