マツノザイセンチュウを保持したマツノマダラカミキリの野外放飼実験
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概要
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日本におけるマツ枯れには,マツ材線虫病が大きく関与していることが明らかにされている(清原・徳重1971,森本・岩崎1972)。しかし,岡馬ら(1999)は,野外でのマツノマダラカミキリ放飼実験で放飼区と非放飼区間で枯れの程度に差がなかったことから,マツ枯損に対するマツ材線虫病の関与に否定的な結論を導いた。われわれは,放飼個体ごとにマツノザイセンチュウ保持数を推定したマツノマダラカミキリ成虫を用いて,岡馬らとほぼ同様の設定で放飼実験を行った。その結果,後食量は岡馬らの場合と大きく変わらず,放飼区のみで枯損が起こったことから,マツノザイセンチュウを保持したマツノマダラカミキリが関与したマツ材線虫病が,本実験の枯損原因であると考えられた。
- 2000-09-25
著者
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