レバノン人の越境移動に関する経験と意識 : 「新しいフェニキア人」像の再考
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概要
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The paper considers the experiences and the perceptions of the Lebanese toward cross-border movement and explains its effects on contemporary Lebanese politics and societies. To this end, we analyzed the results of "Middle East Opinion Poll (Lebanon 2010)," which was conducted by the Beirut Center for Research and Information (BCRI) in May and June 2010. There are some widespread stereotyped images about the Lebanese; for example, they are cosmopolitan, multilingual, and business-oriented, and tend to be entrepreneurial. These images have led the Lebanese to be commonly known as the "New Phoenicians" or a typical case of "Trade Diasporas." However, the credibility of these images has not necessarily been verified. In this paper, therefore, we attempted to verify the stereotyped image that all the Lebanese are cosmopolitan, by scientific methods and rethought conventional wisdom. The result suggests that all the Lebanese and Lebanese emigrants not necessarily embody the stereotyped images of "New Phoenicians" and "Trade Diasporas," and there is room for further research on the patterns of cross-border movement of the Lebanese.
- 2012-07-15
著者
-
浜中 新吾
山形大学地域教育文化学部
-
高岡 豊
上智大学アジア文化研究所
-
溝渕 正季
上智大学大学院
-
溝渕 正季
上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻博士後期課程:日本学術振興会
-
浜中 新吾
山形大学教育学部
-
高岡 豊
公益財団法人中等調査会
-
溝渕 正季
日本学術振興会
-
高岡 豊
公益財団法人中東調査会
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