地域の運動施設における運動指導の現状と課題
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概要
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本研究の目的は,運動施設における運動指導の現状と課題を明らかにし,健康問題を抱えた者に対する運動指導のあり方,運動施設と医療をつなぐ看護職の役割を検討することである。宮崎県内の運動施設の運動指導者に無記名自己記入式質問紙調査を実施し,88名(年齢19-65歳)から回答を得た。運動施設の現状として,50歳代,60歳代の利用者,腰や膝等の痛みがある者や血圧が高い者に多く運動指導を行っていることが明らかになった。疾患別運動指導実施経験では,健康増進型施設の運動指導者は商業型に比べて,疾患を有する者の指導経験があると回答した者が有意に多かった。運動指導者の多くは運動器や循環器の健康問題を抱えた者に対する運動指導について不安を感じており,医療機関との連携の必要性を感じていた。看護職者に期待する役割については,「疾患・症状の知識提供」,「情報交換」,「利用者の健康管理」が多かった。また,施設の安全対策については,利用者の運動制限・中止基準や救急時の対応マニュアルの有無に施設による有意な差がみられた。近年,健康づくりのために地域の運動施設を活用し運動する中高年者が増加しているが,この中には,生活習慣病や関節痛等,健康状態のリスク者が含まれていることを前提として,運動施設では運動の安全な適用とリスクを排除するシステムを構築していく必要がある。
- 2012-01-31
著者
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鶴田 来美
宮崎大学医学部看護学科
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塩満 智子
宮崎大学
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鶴田 来美
宮崎大学
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塩満 智子
宮崎大学医学部看護学科地域・精神看護学講座
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鶴田 来美
宮崎大学医学部看護学科地域・精神看護学講座
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塩満 智子
宮崎大学医学部看護学科
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