英国のショップモビリティの運営状況に関する調査と分析

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市街中心部での高齢者や障害者の移動支援のために、電動スクーター等を貸出すショップモビリティが英国で発達している。日本にも導入の気運が高まる折、英国のショップモビリティの状況を調査した。ショップモビリティの数と分布、制度、運営主体、財源、スタッフと器材、利用者、アクセス手段等について、(1)インターネットを利用した資料の検索、(2)54事業所を対象とした質問票による調査及び(3)2都市における現地調査を行った。2001年現在で英国のショップモビリティ数は258あり、全土に分布していた。また関連する法制度はないが政府機関のガイドラインが示されていた。質問票の回答があった21事業所を分析した結果、ショップモビリティの運営者はチャリティ団体が主で、財源は自治体の助成金や寄付金による事業所が多かった。運営スタッフは平均15名、器材は電動スクーターの平均保有台数が14台、電動車いす5台、手動車いす12台であった。自治体助成金がない事業所は、器材が少なく、ボランティアスタッフで運営する傾向がみられた。一日の利用音数は2〜60名の範囲であった。またアクセス手段は自家用車、タクシーが主流であった。本研究の結果、チャリティ団体、ボランティア活動、寄付、ドア・ツー・ドアサービス等、日本ではあまり発達していない要素がショップモビリティを動かす重要な役割を担っていることが明らかになり、わが国でも英国と同様な水準のサービス提供を行うためには運営者、財源、アクセス等について新しい資源の開発が必要であると考えられた。
2005-01-31

英国のショップモビリティの運営状況に関する調査と分析

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