都市近郊地域における流域レベルの森林保全制度の検討 : 霞ヶ浦流域を事例として
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概要
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都市近郊林を流域単位で保全する手段を検討する目的で,1.都市近郊林の保全に関わる全般的な研究の現状,2.流域内の森林保全の実態に関わる現状の知見,3.流域内の国や県・市町村の法律・条例等による森林保全手段とその現状について,霞ヶ浦流域を事例に考察した。その結果,都市近郊林の減少の実態に関する既存の定量的研究と,そのメカニズムや保全制度に関する研究の進捗情況がまとめられた。しかしながら,流域レベルの森林保全で意味を持つ広域的な土地の広がりを単位とした総合的な制度研究は行われていなかった。その事実を受けて,全国的にも森林減少が著しくかつ流域単位の保全が急務である霞ヶ浦流域内の森林を対象に,流域内の保全制度を総合的に検討したところ,国の主たる法律(8種類,28項目)により現況森林面積の17.4%が保全され,県(5条例等)・市町村(64条例等)レベルでは「開発規制型」と「環境保全型」の2類型の条例等で森林が保全されている事実等が明らかになった。
- 森林計画学会の論文
- 1998-03-31
著者
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