秋田県自由画教育の研究(7) : 「全県図画研究会」における秋田県自由画教育の状況
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概要
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本論では,大正12年(1923)10月開催の「全県図画研究会」について,秋田県の地方紙が掲載した記事で小学校教員などが書いたものを主に分析して,当時の秋田県における自由画教育の状況を探った。次の3点などから,当時は多様な表現が見られたが,一般の教員にも実践が可能な「自由画方法」などの開発や確立には至っていなかったと考えられる。1.山本鼎の「自由画教育論」を受容した上で「自由画方法」などを真剣に模索する教員は少数で,根本的な図画教育の在り方などを考えない教員が多数だった。2.図画作品には,「純真な心に整っての写生」も見られたが,「一定の型」が生じたりなど,問題点があった。3.「写生的な外部客観的立場」と「内部的主観的立場」という対照的な表現など,多様な表現が見られた。
- 2012-03-25
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