秋田県自由画教育の研究(4) : 石黒雄治の自由画教育論と実践
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概要
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本論は,秋田県の小学校訓導(後に校長)であり,秋田県の自由画教育を主導した石黒雄治の自由画教育論と実践などを分析,考察したものである。その結果,秋田県自由画教育において石黒が,理論と実践の両面で大きな成果をあげていたことを,以下の2点などから明らかにした。1.石黒雄治は,当時の秋田県で唯一の自由画教育に関する論文である可能性が高い「自由画について」を,大正10(1921)年8月から著している。臨画教育や教育的図画を明確に否定し,自由画教育の必然性や子どもの表現の尊重などを,後期印象派以後の絵画観を基盤にして主張した。2.石黒は「自由画教育について」を著した後も,自由画教育に取り組み,秋田市築山小学校の自由画教育を主導した。同校は石黒の主導で,特に大正11年度には大きな成果をあげていた。同校の自由画は,写生画だけではなく想像画もあって,内容の幅が広かった。
- 2008-03-27
著者
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