紅イモ「沖夢紫」に含まれるアントシアニン(Ipomoea batatas cv. okiyumemurasaki)
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概要
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沖縄県で栽培されている主な有色甘藷は「備瀬」(ビセ)であるが、育種により「沖夢紫」(オキユメムラサキ)が作出され2007年に品種登録された。備瀬と沖夢紫に含まれるアントシアニンをHPLCで比較し、沖夢紫に特徴的な2種のアントシアニンを単離精製した。LCMS、NMR等で化学構造を解析した結果、非アシル化アントシアニンのcyanidin 3-sophoroside-5-glucoside、モノアシル化アントシアニンのpeonidin 3-(6-caffeoyl-sophoroside)-5-glucosideを同定した。非アシル化、モノアシル化アントシアニンは有色甘藷を摂取後、小腸で直接吸収されるので、これらのアントシアニンが沖夢紫から単離、同定されたことは生理学的な活性を評価する上で興味深い。
- 2012-04-23
著者
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山田 恭正
同志社女子大・生活科学・食物栄養
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中谷 延二
放送大学教養学部
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大見 のり子
沖縄県農業研究センター
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山根 美保
同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科
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山根 美保
同志社女子大学 生活科学部 食物栄養科学科
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