気管切開管理を必要とする重症心身障害児を養育する母親が在宅での生活を作り上げていくプロセス
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概要
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本研究の目的は、気管切開管理を必要とする重症心身障害児を養育する母親が在宅での生活を作り上げていくプロセスを明らかにすることである。在宅で6ヶ月以上、気管切開管理を必要とする重症心身障害児を養育する母親6名に、半構成的面接を行い、インタビューで語られた内容をデータ化し、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した。その結果、自分らしい生活の創造、生活を後押しするマンパワー、母親としての自信の芽生えの3つのカテゴリーが抽出された。在宅療養を開始した当初、母親は、想像のつかない恐怖からくる退院初日の不安が一番強い。無我夢中の毎日から試行錯誤の日々を経て、意外と大丈夫な日常へと自分らしい生活を作り上げていくプロセスにおいて、積極的な父親の関わりやきょうだい児によるお手伝いなどの家族の協力や共感出来る母親の存在が、生活を後押しするマンパワーとなっていた。
- 2012-03-20
著者
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藤丸 千尋
久留米大学医学部看護学科
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藤丸 千尋
久留米大学 医学部看護学科
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藤丸 千尋
久留米大学
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藤好 貴子
久留米大学病院
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水落 裕美
久留米大学医学部看護学科
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藤田 史恵
久留米大学医学部看護学科
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