デジタルカメラを用いた天然歯の色の客観的評価について

概要

論文の詳細を見る
<目的>歯科矯正学において咬合異常の改善とともに審美性の改善は非常に重要である.歯の配列による美しい歯並びや顔立ちとともに「明眸皓歯」で形容される白くきれいな歯の"色"は審美性の改善に最も重要な因子であるといわれている.本研究ではデジタルカメラを用いて天然歯の色の客観的評価を行い,臨床における歯列撮影と同時に歯の色を測色することが可能かどうか検討することを目的とした.<方法>昭和大学矯正歯科医局員7名(男性4名,女性3名)の色覚異常や補綴修復処置等の既往のない健全な上顎右側中切歯唇側面およびシェードガイドA1-A3.5を被験歯とした.暗室内にて標準光源D65の人工太陽照明灯を用い,接触式色彩色差計,非接触式色彩色差計,デジタルカメラの3種の機器を用いて被験歯およびシェードガイドの測色を行った.各測色機器による測色結果を比較することでデジタルカメラの有用性について検討した.<結果>各測色機器における撮影誤差は接触式色彩色差計:1-9%,非接触式色彩色差計:1-8%,デジタルカメラ:1-4%でありデジタルカメラの再現性は高かった.各測色機器における測色結果はL^*a^*b^*すべてにおいておのおのの機器間で有意な差がみられ,天然歯の真の色の値は不明であった.しかし,色彩色差計と同様にデジタルカメラにおいても天然歯の色の客観的評価を行うことができる可能性が示唆された.
2011-06-25

デジタルカメラを用いた天然歯の色の客観的評価について

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク