両眼視野闘争におけるヒトの顔の脳内優位性(顔とコミュニケーション)

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概要

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我々にとって「ヒトの顔」の認知は、円滑な社会的なコミュニケーションを営む上で重要である。しかしながら、知覚されている顔がヒトであるか否かの判断が前注意的になされているかどうかは、これまで十分に検討されていない。本研究では両眼視野闘争を用い、前注意的なヒトの顔認知の特異性に関して、心理物理実験および脳波計測により検討した。心理物理実験の結果、サルの顔やイエの画像に比べヒトの顔画像は「見え」の頻度が高くなることが示された。この結果は「種の判断」に関連する処理が、前注意的になされていることを示唆している。一方、脳波では、ヒトの顔の「見え」の発生前300ms付近に、右後側頭部のα帯域のパワー値が減弱する傾向が見られ、ヒトの顔の知覚に関連している可能性が示唆された。
2011-09-16

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