分娩介助実習における学生の学びについての教育評価

概要

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本研究の目的は,学士課程で助産を選択する学生の分娩介助実習における学びの形成評価を行い,教育の課題を明らかにすることである。学士課程で助産課程を選択した学生11名を研究協力者とし,分娩介助1例後,3例後,6例後,10例後に計4回半構成的面接を行った。面接から得られたデータをBS Bloomの教育評価目標分類を活用して分析した。その結果,3領域で学生の学びが最も多かった領域は「情意領域」5項目139件であった。次いで「精神運動領域」11項目63件,「認知領域」3項目60件の順であった。3領域の学びを比べると,情意領域は他の領域に比べ比較的早くから学習の高次化が行われていた。また,情意領域・精神運動領域はいずれも分娩介助例数を経るごとに高次化が進んでいた。一方,認知領域では分娩介助例数を経ても学びとして変わらない内容もあることがわかった。分析結果より教育課題として,以下の2点が明らかとなった。1.精神運動領域については,内診・会陰保護・児頭娩出・肩甲娩出は10例目においても上手く実践できていない状況にある。2.認知領域では,分娩介助技術は例数を経ても応用できていない状況である。