月経前症候群におけるストレスと生活習慣との関連分析

概要

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本研究は,月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)に対するストレスと生活習慣との関連性を検討することを目的とした。18〜45歳の女性663名(有効回答率:87.0%)(1,536名へ配布,回収数762名:回収率46.2%)を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した。調査内容は,41項目の変更版Menstrual Distress Questionnaire(Modified MDQ:MMDQ),簡易ストレス度チェックリスト(桂・村上版),生活習慣,月経状況,ストレス対処である。対象者においてPMSと推定される女性は243名(35.3%)であった。 MMDQ得点と各変数との相関を算出し,有意であったストレス得点,ストレス対処,月経の悩み,睡眠の満足感,喫煙の相関係数に基づきパスモデルを作成した。パスモデルからPMSにはストレス(β=0.51,p<0.001),月経の悩み(β=0.17,p<0.001)が影響しており,とくにストレスが第1要因であるとともに,ストレス対処,睡眠の満足感,月経の悩み,喫煙がストレスを介してPMSに間接的な影響を及ぼしていた。この結果から,PMS症状の軽減のためには,ストレスマネージメントが重要であり,その1つとして生活習慣を整えることが,セルフケアの指針となりえることが示唆された。