ベビーマッサージが母子双方のストレス反応に及ぼす効果に関する研究

概要

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本研究はベビーマッサージが母児双方に及ぼす影響を身体的・心理的ストレス反応より評価した。正常経過の母児43組を対象に, 24〜26℃の室内で15分間の児へのマッサージを母親によって施行した。マッサージの前後に母児の身体的ストレス反応{唾液アミラーゼ, 体表面温度, 脈拍, 母親の血圧}と母親の心理的ストレス反応{日本語版Profile of Mood States短縮版(POMS), 新版State-Trait Anxiety Inventory(STAI), 対児感情尺度}を測定した。その結果, マッサージにより母児の唾液アミラーゼ・脈拍の有意な低下, 体表面温度の有意な上昇を認めた。また, 母親のSTAIの状態不安得点, POMSの緊張, 抑うつ, 怒り, 疲労, 混乱得点, 対児感情尺度の回避得点の有意な低下を認めた。以上より, マッサージにより母児双方の身体的ストレス反応を軽減させ, 同時に母親の心理的ストレス反応も軽減させることが明らかになった。また, マッサージが母児に及ぼす身体的ストレス反応と母親の心理的ストレス反応への効果は相互に関連していることが示唆された。