大学病院に通院する妊婦のリスク : 妊娠リスクスコアを用いた分析

概要

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【目的】大学病院に通院する妊婦の身体リスクの種類と重症度を明らかにし,身体リスクの重症度にあわせた妊娠期の看護を検討するための基礎データを作成すること。【方法】A大学医学部附属病院に通院中の妊娠中期群(20〜25週)25名,妊娠末期群(32〜38週)70名の計95名を対象に,中林らが作成した妊娠リスクスコアを用いて妊娠中期群は初診時評価表,妊娠末期群は一度に初診時評価表と後半期評価表の両方を用いて横断的調査を行った。【結果】(1)外来通院妊婦における身体リスクの重症度は,妊娠中期群が妊娠末期群より高く,重症度は幅広い分布を示した。(2)リスク項目において既往歴は精神神経疾患が最も多く,次に高血圧,心疾患および糖尿病であった。(3)高リスク群Iは単一の既往疾患合併が多く,高リスク群IIは複数合併が多かった。【考察】本研究よりハイリスク妊婦に対し,リスクが影響する妊娠・分娩経過の異常の予防,既往疾患の重症化予防と自己管理の向上を目的とした看護の必要性が明かになり,そのための専門職による医療チーム構築の必要性が示唆された。
2013-01-00