タクシードライバーのヘルスプロモーションにおける組織特性評価尺度の開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
目的:タクシードライバーのヘルスプロモーションを推進するための組織特性評価尺度(Organizational Characteristics Assessment Scale for Taxi Drivers以下,OCAS-T)を開発し,妥当性と信頼性を検討する.方法:752名のタクシードライバーを対象に質問紙調査を実施した.結果:回答者は743名(98.8%),有効回答は729名(96.9%).探索的因子分析の結果,23項目5因子が抽出され,各因子を「組織風土」「職務満足感」「組織における能力の発揮」「労働時間と対価」「コミュニケーション」と命名した.確証的因子分析でモデルの適合度を確認した(GFI=.892, AGFI=.868, CFI=.918, RMSEA=.068).折半法による相関係数は0.89,Cronbach'sα係数は0.93(各因子0.81〜0.92)だった.尺度間相関は有意な中程度から強い正の相関を認めた.基準関連妥当性は,GHQ-28(The 28-item General Health Questionnaire)との関連を検討し,有意な弱い負の相関を認めた.OCAS-Tの活用可能性を検討するため,年齢,生活習慣,運転特性,ワーク・ライフ・バランスとの関連についてt検定及び一元配置分散分析と多重比較法を行った結果,各項目との関連性を認めた.結論:23項目5因子で構成されたOCAS-Tが作成され,一定の妥当性と信頼性が確認された.
- 2012-01-31
著者
-
荒木田 美香子
国際医療福祉大学
-
荒木田 美香子
国際医療福祉大学小田原保健医療学部看護学科
-
荒木田 美香子
国際医療福祉大学 小田原保健医療学部 看護学科
-
荒木田 美香子
国際医療福祉大学小田原保健医療学部
-
根岸 茂登美
国際医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科 保健医療学専攻 看護学分野 博士課程
関連論文
- 保健師教育機関卒業時における技術項目と到達度
- 効果的な特定保健指導の展開とその評価の検討
- 若手看護師の離職意向に関連する個人要因と組織要因の検討--1年目と5年目の比較
- Scramble Zone 看護教育におけるDistance Education導入の検討--海外の看護系大学院教育の先進校の調査を通して
- 若手看護師の離職意向に関連する個人要因と組織要因の検討 : 1年目と5年目の比較
- 保健師教育機関卒業時における技術項目と到達度
- 高校生の将来喫煙のリスクからみた特徴の分析 : 喫煙防止教育の検討に向けて
- 知的障がい児者の性に関する実態調査 : 保護者の性教育に対する意識および支援希望について
- E106 大学における産業看護教育
- 復職支援における産業保健師の活動のあり方 (特集 復職支援--メンタルヘルス対策における産業保健師の活動から)
- 家族支援の必要性とこれからの課題--発達障害児をもつ家族への支援を中心として (特集 養護教諭の実践・教育・研究)
- 小田原保健医療学部における関連職種連携論の展開について
- 幼児を持つ母親の幼稚園および保育所の選択条件に関する調査 : 看護師・養護教諭の配置の影響
- タクシードライバーのヘルスプロモーションにおける組織特性評価尺度の開発
- 産業保健・学校保健に必要な教育内容 (特集 地域看護学と公衆衛生看護学(Part2)保健師学生が学ぶ公衆衛生看護学再考)
- 精神科訪問看護指導におけるペアレントトレーニングの影響に関する事例検討 : 注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の子どもをもつ母親への支援
- 市町村国民健康保険における特定保健指導未利用者のセルフケア能力と健診結果との関連
- 中堅養護教諭における保健室登校児童生徒に対する支援とその目的に関する質的検討
- 保育士がとらえる5歳児の健康上の"気がかり"