モデル構造の統合手法を用いたベイズ基準による音声認識(音声・言語・音響教育,一般)

概要

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HMMに基づく音響モデリングでは,尤度最大化(Maximum likelihood; ML)基準が広く用いられている.しかし,ML基準は学習データが十分に得られない場合,モデルの推定精度が低下するという問題がある.これに対し,ベイズ基準では学習データが少ない場合においても高い汎化性能が得られることが知られている.さらに,近年変分ベイズ法が提案され音声認識においてもその有効性が確認されている.従来の音声認識ではモデル構造に関しては一つのモデル構造のみを扱っており,ベイズ基準に基づく音声認識においてもモデル構造は一つであった.しかし,一つのモデル構造では複雑なモデルの表現として不十分である.そこで,本研究では全てのパラメータを隠れ変数として扱うベイズ基準の枠組みを用い,複数のモデル構造を用いた統合手法を検討する.また,本稿では適切な音響モデルの構築のために確定的アニーリングEM(Deterministic annealing EM; DAEM)アルゴリズムを用いることを検討する.
2011-06-16