緊急宿泊保育の実態と今後の課題に関する研究

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本研究は、緊急宿泊保育のニーズの高まりを受け、平成10年に開始された認可夜間保育園による緊急宿泊保育モデル事業における実態を把握し、今後の緊急宿泊保育充実のための課題を明らかにすることを目的とした。「常時宿泊保育実施園の実態調査」、「緊急宿泊保育モデル事業の実績調査」、「緊急宿泊保育モデル事業のグループインタビュー調査」の3側面からの調査を実施した。「常時宿泊保育実施園の実態調査」では、宿泊保育を利用している保護者32名を対象に個別インタビュー調査を実施した。「緊急宿泊保育モデル事業の実績調査」では、モデル事業を実施している13園を対象に質問紙調査を行なった。「緊急宿泊保育モデル事業のグループインタビュー調査」では、モデル事業を実施している13園のうち調査に同意の得られた8施設の施設長7名及び主任保育士1名を対象にグループインタビューを行った。その結果、夜間保育園における緊急宿泊保育充実のための課題として、1)さらなる保育の質の確保、2)子どもの宿泊に適した保育環境の整備、3)さらなる就労機会選択の保障、4)十分な保育士の確保、5)保育士の専門性の向上、6)緊急宿泊保育実施施設間での情報交換の活性化、7)利用拡大の必要性、8)社会での子育て支援意識の定着の必要性、の8点が示された。
日本保健福祉学会の論文
2000-10-31

緊急宿泊保育の実態と今後の課題に関する研究

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