摂食障害者との共同目標形成に向けての看護介入
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概要
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本研究は,摂食障害患者との共同目標形成,すなわち共同目標の設定,および維持・達成への具体的な看護行為とはどのようなものであるか,またその看護介入にはどのような局面があるのかを明らかにし,摂食障害患者への有効なケアを示唆することを目的とした.研究対象者は,精神科病棟で勤務する熟練看護師11名に同意を得て,半構成的面接法にてデータ収集を行い,質的帰納的方法を用いて分析した.倫理的配慮として研究者が所属する研究科の倫理審査委員会の承認を得て実施した.研究結果として,患者への直接的な介入として[患者が目標を見いだすのを支え共同目標への足がかりをつける局面][共同目標へ移行し成立させる局面][共同目標を維持する局面]の3つの局面が抽出された.これら3つの局面に見られる特徴として,看護師は,患者の主体性を支えることを基盤として,共同目標の形成,および維持・達成のための重層的プロセスを展開していることが判明した.
- 日本精神保健看護学会の論文
- 2010-06-30
著者
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