容易に自作可能な二段式つり合い比色計の開発
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概要
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教育現場において溶液中の物質を定量するための器具の開発を目指して、簡易な二段式つり合い比色計を考案し製作した。これは外筒と内筒かならなる二重円筒構造を有し、また内筒と外筒の一端は各々透明樹脂製とし、光が透過できるようにしたものである。外筒には溶液溜めを設けた。これを2個制作し一組として使用する。各々の外筒に試料溶液と標準溶液を入れ上方から目視により透過光を観測し、内筒を上下させ、両者の溶液の色調が釣り合った点で溶液の光路長を測定する。ランベルト・ベール則により試料溶液の濃度を求める。試料が共存物により着色している場合あるいは懸濁している場合には、標準溶液側の内筒に当該試料溶液を入れ光学的に重ねあわせ、共存物の影響を補償する。試作した器具の材料は市販の塩化ビニール製パイプ、継手部品、透明樹脂フィルム及び透明樹脂板であり、製作は容易である。メチレンブルーを共存物とする亜硝酸イオン溶液を用いて、つり合わせによる亜硝酸イオンの定量を行うことができることを確認した。
- 2011-02-28
著者
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