医療・介護ネットワークにおける個人情報の保護と活用の両立に関する考察(ネットワーク倫理,インターネットと情報倫理教育,一般)

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概要

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現在、我々、中央大学の研究グループでは、経済産業省「企業・個人の情報セキュリティ対策促進事業(新世代情報セキュリティ研究開発事業)」からの研究受託に基づいて、個人情報を暗号により秘匿したまま必要な情報処理を行うことで、プライバシーを保護しつつ、個人情報の有効な活用を可能にする技術の研究開発を行っている。我々のグループでは、個人情報の保護と活用という相矛盾する要請に応えるため、暗号プロトコル、公開鍵暗号など現代暗号技術に立脚し、この研究開発を進めている。特に我々は、この矛盾解消の代表例として、医療・介護連携ネットワークを対象とし、次の2つの相反する条件を満足する方式の研究開発を行っている:(1)プライバシーの保護を通じて、患者の医療・介護システムに対する信頼感、安心感の醸成を行なう。(2)医療・介護履歴等の個人情報の有効活用により、医療・介護サービスの質の向上を図る。本稿では、我々の研究開発の目的と方法について解説する。
2011-02-21

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