注意の3次元空間特性を考慮した顕著性マップモデル(視聴覚技術,ヒューマンインタフェース)
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概要
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視線移動予測を行う代表的なモデルとしてItti-Kochの顕著性マップモデルがある(Itti&Koch,2000).これは,初期視覚系の生理学的知見に基づき,色や傾きといった基本的な視覚属性の顕著性,すなわち目立ちやすさの分布を計算し,これに基づいて視線の移動先を予測するモデルである.近年では運動情報を扱うものへと拡張がなされているが,基本的な視覚属性の1つである奥行きに関しては十分に考慮されてこなかった.奥行きにもポップアウトが発生することが知られていることからも,奥行きの顕著性が視覚情報の峻別に重要な役割を担うことが示唆される.そこで本研究では,従来モデルの計算過程に奥行き成分の情報処理を加え,視差情報に対する顕著性の算出を行うよう拡張を行った.特定の奥行きを持つ領域のみを選出することにより,オブジェクト単位での情報の切り出しを行い,高い顕著性を有するオブジェクトを走査するよう実装した.異なる奥行きに配置した複数のオブジェクトについての探索過程に対して,マウスカーソルによるポインティング実験結果とモデルシミュレーション結果とを比較したところ,選択されるオブジェクトはある程度類似しており,奥行きの顕著性が,3次元空間における視覚探索に機能している可能性が示唆された.
- 2011-03-08
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