生体肝移植に関わるクリニカル移植コーディネーターの倫理的概念
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概要
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本研究は,生体肝移植に関わるクリニカル移植コーディネーター(以下CTC)が抱えている倫理的問題を明らかにし,その状況下で抱いたCTCの「思い」から,倫理的概念を抽出し,記述することを目的とした。7施設11名のCTCに対して面接調査を行った結果,84のエピソードから【ドナーの自律性が担保されない】【尊厳が保てない】【善行と無害の均衡が取れない】【責務の揺らぎ】【責務が遂行できない】【自分には相容れない】の6つのカテゴリーに分類される倫理的問題が明らかにされた。さらに,その状況下でCTCが抱いた138の「思い」を分析した結果,【意思を尊重する】【ありのままの事実を伝える】【ドナーの価値観に根ざした決定を支える】【人として尊重する】【対象者に対する責務を果たす】【他職種と協力しながら専門性を発揮する】【公平・平等に進めていくプロセスを重視する】【ドナーの傍らで共感し思いを汲み取る】の8つの倫理的概念が抽出された。
- 2011-03-25
著者
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